本日、コンテンツマーケティングジャパン2020に参加してきました。見てきたもの、学んだもの、感じたことをシェアします。
目次
コンテンツマーケティングジャパンとは
◆コンテンツマーケティングジャパン2020【公式WEBページ】
開催日時:2020年1月28~29日
場所:東京ビッグサイト青海展示棟
概要:世界のコンテンツマーケティング界を牽引する(Content Marketing Institute(UBMグループ/米国)のサポートのもと、国内外から業界のリーディングカンパニー、プロフェッショナル、最新事例やその動向が集結する一大イベント。
出展対象品目:
コンテンツ制作、コンサルティング、オンライン広告、動画制作/プラットフォーム、アクセス/WEB解析、コンテンツ管理ツール、SEO、アドテクノロジー、ソーシャルメディア運用、分析など、コンテンツマーケティングに関する製品、サービスを扱う企業
同時開催:
マーケティング・テクノロジーフェア 東京 2020
イーコマースフェア 東京 2020
オムニチャネルソリューションフェア 2020

この同時開催の状況も含めて、まずは展示会全体の構成をご紹介したいと思います。
展示会の規模
正直、小さいです。
同時開催の展示会も合わせたスペースのうち、コンテンツマーケティングジャパンの部分は赤枠で囲ったスペースだけでした。(出典ブースは9社のみでした)

この図の左半分で上記4つの展示場が同時開催されているというスタイルです。
そして、グレーになっている右半分の部分では…
「Care Show Japan 2020」が開催されていました。
◆Care Show Japan 2020【公式WEBページ】
「介護」「医療」「予防・未病」「ヘルステック」に関連する7つの専門展で構成される複合型展示会。新製品・新サービスの企業展示、最新事例等を紹介する厳選・充実のセミナープログラムなど、経営や日常業務に活かせる有益な情報が凝縮。
ブース出展の主軸は、医療機器、介護関連、家庭用健康グッズ、ヘルスケアサービス、健康食品などを取り扱う企業でした。
ちなみに、展示棟の右側、左側の間に区切りはなく誰でも行き来できます。こんな感じで入り口が分けられていますが、中で仕切りはありません。

Care Show Japan 2020 の方がブースが密集しており、よくある展示会の雰囲気でした。(食品メーカーも出店していたので、ちょっと覗きに行っていました)
ブース出典企業、収集できる情報
出典企業の構成としては、ECサイト構築サービス、分析ツールで半数以上を占めていました。
印象に残ったサービス・企業をいくつかご紹介します。
インタラクティブ動画/MIL㈱
先にこちらをご覧ください。※画像は公式WEBページのキャプチャです


これは女性用セットアップの広告です。タップすると、商品情報や販売ページに飛ぶ。これは見慣れたサービスですよね。
しかし、このサービスのすごいところが、「動画上で」実現しているところ。これ動画のキャプチャなのです。
こちらの企業、本日1回目のセミナー企業でもありました。この技術が動画コンテンツのどんな課題を解決しているのか、詳しくは下の「セミナー」のパートで触れています。
知育アプリ/㈱キッズスター

子どもがアプリを通じてたくさんの職業を「体験」でき、そこからファン化、集客につなげるコンテンツです。(購入に関してはタイアップ企業のWEBページに飛び、親御さんがクレジットカードで購入する流れ。またパスワードも要求され、子どもが間違って押して購入できないようなになっています)
数字に関わることはブログに書けませんが、驚くほどのアクセス数でした。タイアップ先も身近な企業・ブランドがズラリ。

コンテンツの素材としても、「体験化」はひとつのキーワードでした。
SAI SOON/㈱ニコンシステム
こちらはイーコマースフェアのスペースに出展されていたサービスです。

AIの画像処理技術で服の採寸が一瞬で終わります。目的はECサイトバックヤードの業務効率化。
たしかに、服って形がひとつひとつ違うので、採寸が大変ですよね。どうしても人の手でやらないといけないですし。身幅の「端っこ」の部分が袖と重なっていても、画像処理技術が高いので(重なり具合による色の違いなどで)区切りがわかり、問題なく採寸できるとのこと。すごい!
コンテンツマーケティング セミナー
展示会全体の規模は決して大きいとは言えませんし、「コンテンツマーケティングジャパン」ゾーンの出展も少ないです。が、セミナーの質は非常に高かったです。
全てのセミナーに共通していたのは、
- 事例が多い
- 市場背景や今後の可能性は最低限にとどめ、具体的なアクションを公開している
- 熱意がある
です。
最後の「熱意がある」って?と思われた方もいるかもしれません。
大きな展示会のセミナーって著名な方や誰でも知っているような大手企業が担当することも多いです。もちろん有益な内容ですし、大手ならではの切り口も面白いです。
一方で、ただ複雑なレポートを読んでいるだけだったり、明らかに社内レポートの使い回しを感じるものもあります。
今回の展示会は取り扱うカテゴリも新規性が高いものが多く、スタートアップも多かったです。そのような企業のセミナーでは「こんな新しいことをやっていきたい!」という熱意をすごく感じました。
そんなセミナーは、こちらもより真剣に聴きますよね。
さて、本題に戻ります。受講したセミナーのポイントを簡単にシェアします。参加したのは4つです。
『新・動画マーケティング 5G時代がそこまで迫った”いま”考えるべき次世代の動画マーケティング』

ポイント:
動画コンテンツの課題は、「動画のどの瞬間(どの部分)が支持されたのか見えない点」。なので、情報を一方的に流すしかない。分析もできなかった。
解決策:
「触れる動画」でどの瞬間がどれだけ支持されたのかが分析できる。購買意欲も上がった実績多数。また、視聴者は動画を最後まで見て別途検索しなくても、「その瞬間」にもう一歩知りたい情報を得ることができる。
生かせるシーン(私の場合):
例えば中国語学習のコンテンツだと、単語や解説イラストなどにクリック場所をしかけることで、「どこの説明が支持されているのか」「どこをもっと深掘りしたいのか」がわかる→それについての動画展開をしたり、よりニーズにマッチしたコンテンツを作ることが可能に。
『ファンを作るオウンドメディア活用術から学ぶ顧客育成・創出~動画によるコミュニケーション戦略~』

ポイント:
動画広告のメリットは「情報量」「エモーショナル(に訴えかける)」。デメリットは「手間・時間」「コスト」「オペレーション」「コスト」。この部分を解決するソリューションを提供。
解決策:
SoVeCが提供する動画作成サービスで簡単に動画広告を作成できる。ポイントは「クオリティ」。ソニーとベクトルが共同出資している企業で、クリエーターの質も抜群。(スマートメディアでの投下事例も合わせて発信されていました)
生かせるシーン(私の場合):
正直これは企業向けかな。定額作成し放題という形態からも、大量投入を前提としたある程度規模感のある企業やブランドでうまく活用されていくと感じる。
『流入7倍!CVアップ!!コンテンツUXの追究で成果を挙げたオウンドメディア成功事例』

ポイント:
オウンドメディアで流入を増やし、購入につなげるための手法を公開。考えるべきは「ユーザー行動の最適化」。オウンドメディアの役割から検索ニーズへの対応まで、具体的事例とともにシェア。
解決策:
情報濃度、有効な入り口の作り方、順序・画像挿入などの構成について、最適な設計でWEBサイトを作る。そのほか、集客ワードとCVワードとの分け方(考え方)を理解する。
生かせるシーン(私の場合):
WEBページの記事を作成するときに、今回学習した「型」を意識して作成する。リンクやタグの付け方も、考えながら仕掛けをつくる。
『成功するコンテンツマーケティング立上げから運用方法まで教えます!』

ポイント:
SEO対策をして集客アップしました。これだけでは意味がない。目的は「売り上げを上げる」ということ。それに必要な考え方(捉え方)と行動を具体的事例とともに解説。
解決策:
コンテンツマーケティングの戦略、サイト設計方法、記事の作り方、売り上げのつくり方、KPI設定方法について間違った認識を取っ払う。ペルソナ(届けたい人)の設定。オウンドメディアと自社商品サイトを分ける。
生かせるシーン(私の場合):
記事を書く時のペルソナ設定を今日学習した設定手法で導き出す。ペルソナに沿った記事が書かれているかを改めてチェック。
全体の感想
今回、初めてコンテンツマーケティングジャパンに参加しました。
率直な印象として、企業の広告関連部署やマーケティング組織に属していない「フリーランス翻訳者」の立場としては、
ブースでの収穫<セミナーでの収穫
の展示会です。
セミナーは実践的で学ぶことが非常に多いです。
同じような内容を書いた書籍も複数ありますが、実際の事例(写真やアクセスの推移)を見ると理解がより深まりますし、動画コンテンツに関するものは、その「動画」を観るのが一番ですしね。
一方で、自分でコンテンツを作成したことが「一度もない」という状況であれば、正直なところ「サッパリ」な展示会だと思います。
具体的に言うと、セミナーの説明ひとつとってもCVやSEOなどの用語は当たり前に出てきますし、知っているだけでなく「それが何で、どういった部分が難しいのが」がざっくりわかっていないと、話についていけません。 セミナーが進む速度もけっこう早いですし。(頑張ってついていきました)
どのような展示会でもそうですが、やはり最低限の準備と少しの経験を携えていくというのが有効に活用できるポイントですね。
まとめ
- コンテンツマーケティングジャパンは「マーケティング・テクノロジーフェア」「イーコマースフェア」「オムニチャネルソリューションフェア」と共同開催
- 規模は大きくないがセミナーが非常に有益
- セミナーは全て無料。積極的に参加すべし
- WEBマーケティングに関する用語はひと通り理解していくべし
コンテンツマーケティングジャパン2020 のレポートは以上です。最後までご覧いただいて、ありがとうございました。