膿を出す、出し切る:ブレインダンプ

ビデオの消化スピードを上げたいと思いつつ、ここでやっておかないといけないと思い実施したことがあります。

自分の膿(うみ)を出すこと。

出し切ること。

私の心情はまた別の記事に書くとして、ここでは私がやった具体的な方法を共有したいと思います。「自分に自信がない」「苦しい」「葛藤がある」という漠然とした思いは、ほとんどが『比較』から生まれます。私も、頭ではわかっていました。わかっていたけれど、実際に手を動かしてやってみると見えるものがありました。

「人と比べてしまう」「昔のことを思い出してしまう」という人がいれば、一度試してもらえたら嬉しいです。

ということで、徹底的にブレインダンプしました。

準備するもの

1、付箋(100枚ぐらいあればOK)

2、ペン(黒・赤)

3、A4用紙 1枚

1、自分の心の中にある声を付箋に書き出す

付箋1枚にひとつずつ、心の中で思っていることを書き出してください。良いことでも、悪いことでも、嬉しいことでも、人の悪口でも、ただの独り言でも、何でもOK。とりあえず、むちゃくちゃに書いてください。このとき、タイマーでカウントダウンしてください。人間、時間に限りがあると真面目に取り組みますから(笑)。私は10分で設定しました。書いたものは、作業しているテーブルの上などにペタペタ貼っておいてください。順番はどうでもいいです。

私はこんなのが出ました。「好きな国に、好きなときに旅行に行きたい」「(夫が)転勤しても仕事辞めたくない」「講座やPC、お金かかってしまったな」「中国語おもしろい」「今って人間関係のストレスない」「お金をしっかり稼ぎたい」「講座を始めた」「アルバイトしないといけない」「昔の年収」「私は総合職でこんな仕事をしていた」「まわりの人に恵まれている」「家族と過ごす時間が好きだ」「今は時間がたくさんある」「新しいことにチャレンジする」

だいたい30個ぐらいでしょうか。

 

2、同じことをもう一度する

さっきと同じことをもう一度実施します。もう出ないよ~と思っているのではないでしょうか?でも、同じことをもう一度してください。10分タイマー計って、書き出します。

ここで絞り出したことが実はキーポイントです。人間は賢い生き物なので、最初は自分にも猫をかぶります。もう一度同じことを実施したときに出た気持ちの方が、実は本音に近いです。私も……出るわ出るわ、汚い部分が。情けない部分が。いいんです。正直に全部、絞り出してください。

私はこんなのが出ました。「ちゃんとした肩書きがほしい」「みんなは充実している」「毎日行くところがあるって羨ましい」「あの人は仕事が決まっただろうか」「子なし専業主婦は惨めに見られる」「仕事を続けていれば何か違ったかも」「私は評価されていたし仕事もできる方だった」「アルバイトに格下げすることになるなんて」

これを見た人は、私のことを「なんて愚かな人間なんだ」と思うかもしれません……。でも、それぐらい本音で書かないと今回のステップは意味がありません。むしろ、人には絶対に見せられない本当の気持ちを書き出してください

付箋は全部で40個ほどになりました。50個、60個になる人もいると思います。

 

3、グループに分ける

さて、先程のものを4つのグループに分けます。具体的な作業としては、A4用紙を使って分けていきます。

①ほんのちょっとでも「過去」の要素があるもの
②ほんのちょっとでも「人(他人)」の要素があるもの
③「私だけ」に関わること
④「未来」のこと

A4用紙の上にこのように書き、上から順に付箋をペタペタ貼って並べていきます。例えば、「お金をしっかり稼ぎたい」→これは未来への要望なので「④」です。「昔の年収」→昔のことですね、「①」です。「今って人間関係のストレスない」→①②④には当てはまりません。今私だけに関わることなので「③」です。「あの人は仕事が決まっただろうか」→他人の要素があるので「②」。「子なし専業主婦は惨めに見られる」→他人がいないと見る人がいないので「②」です。「アルバイトに格下げすることになるなんて」→格下げとは、昔の総合職と比較してのことなので、「①」ですね。何も考えず、ペタペタ作業をしていきます。

※自分で実際にやったものは汚すぎて載せられないので、例を載せています。作業されるときはこれに合わせて付箋をペタペタ貼っていってください。

 

4、「今」自分に必要なもの・ことを赤ペンで囲む

今回の作業は『③「私だけ」に関わること』内だけです。その中で、「今」自分に必要なもの・ことを赤ペンで囲みましょう。難しいと思った人は逆に考えてください。「今」必要なもの→「今」無くなったら嫌なもの、「今」やらないとダメなもの、でもあるといえます。このとき大切なのは、やりたい・やりたくない、できる・できないの観点ではなく、「自分に必要か必要でないか」で考えて下さい。そして、その横に理由を書いてください。例えば私は……「講座」→理由:今後の人生のために今勉強する必要があるから/「家族」→絶対失いたくないから/「アルバイトしないといけない」→毎月のお金が少し足りないから/等でした。それほど多くなくて大丈夫です。しっかり理由がかけないものを無理に選ばなくてもOKです。

 

5、実はグループには「名前」があります

実はグループには名前があります。名前をつけてあげましょう。

①⇒「過去と比べることを止めたらぜーんぶ無くなる」グループ
②⇒「人と比べることを止めたらぜーんぶ無くなる」グループ
③⇒「今やること」グループ
④⇒「向かう方向」グループ

 

6、自分を苦しめているものを客観的に知る

「真っ暗闇の中にいる」。今もしこんな感覚があるのなら、自分を苦しめてる原因は①・②にある付箋たちです。それをまず読み上げてください。ここから解放してくれる薬、手術、マニュアル本があって、仮に30万するとしたら、買いますか?買いたい気持ちはわかりますが、そんなものはありません。方法はひとつだけで、お金もかかりません。「過去と比べる」「人と比べる」これを止めればいいのです。

なかなかできないですよね。けど、私はこう考えました。嫌いな友達、苦手な人とは上手に距離を取って自分から離れていった経験は誰しもあると思います。少し嫌な言い方をしますが「自分に害がある」と思ったからですよね。何かしらの悪影響や、ストレスなど。今回も同じです。明らかに自分を苦しめている相手から、同じように離れればいいのです。もしかしたらしつこく追ってくるかもしれません。けど、「離れる」と決めればよいのです。

先程の紙を半分に折ってください。切って捨てても大丈夫です。③と④しか見えなくなりますよね。それでいいのです。

 

7、毎日やることと向かう方向を確認

先程の作業で残った紙は、本当によくできています。③には「今日・明日・明後日に全力でやること」が具体的に書かれています。④には進む方向が書かれています。要は、③を毎日やりながら、④の方向に進んでいけばよいのです。とてもシンプルです。目につく場所に貼っておきましょう。

これで、今回私がやった作業は終わりです。

 

やってみた感想

この作業を通して、私自身とてもスッキリしました。①・②の付箋にあるものを書き出すときは本当に嫌な気分になりましたし、辛かったです。自分はこんな人間かという情けなさと、わけのわからない苦しさ・辛さに押しつぶされそうで、書きながら涙が出てきました。色んな感情が溢れてきて、声をあげて泣いてしまいました。

それでも、膿を出すときは痛いもの。ほったらかすと悪化します。また出てくるかもしれないけれども、できることは「見えている段階で、見えているものを全て」取り除くこと。

頭ではわかっていたのですが、実際に可視化することで、「やるべきこと」「方向」が整理でき、「邪魔しているものは何なのか」を視覚で捉えることができました。心の中で気持ちを整理できないときは、書き出して、「モノ」にしてみて、実際に手で整理してみましょう。私もなかなかできていませんでした。

この方法はたくさんの方が実施されている「ブレインダンプ」をほんの少しアレンジしたものです。「うじうじ悩むなら、紙とペン持ってきてさっさとやれ!」と、数週間前の自分に言いたいです……。でももう過去は捨てたので(笑)まぁいっか。うじうじブログに対して「自分の振り返りが弱い!」とボールを投げ返していただいた管理人さんに感謝です。マインドの部分がまだまだゆるいなと反省しつつ、実際に手を動かして書きだしてみる(紙でもブログでも)、その威力に驚いています。

さあ、勉強!勉強!

 

 

2 件のコメント

  • Kaoさん、すてきな記事をアップしてくださって有り難うございます。私は70才の老婆ですが、これから先の10年を計画してみます。ブレインダンプという言葉さえ知らず中国語学習のYouTubeからこちらに流れてきたのですが、中国が好きでこれからの人生の楽しみに組み込んでいきたいと願っています。ご活躍を祈っています。

    • baoziさん

      YouTubeもご覧いただいて、ブログにもコメントをくださり、とっても嬉しいです。ありがとうございます。
      中国に興味をもたれて、それを楽しみに変えていこうとされているbaoziさんは本当に素晴らしいです。
      何かに探究心をもって、ご自身の好きなことに打ち込まれるのに年齢は関係ないと思っています。
      baoziさんのような素敵な年齢の重ね方を私もしたいです。
      この記事を書いたときは色々と苦しい日々だったのですが、このようなコメントをいただいて涙が出そうでした。
      baoziさんのこれからの10年、20年、30年を陰ながら応援しています。

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