~~~1日目(5/22)のレポートはこちら~~~
ifia JAPAN 2019:2日目
今日は会場に着く前からワクワクした気持ちでいっぱいです。事前に申し込みした大型セミナーに参加するからです。
項目は、
【1】第5回日中韓食品添加物フォーラム 5th Tripartite Food Additives Forum in IFIA(TFAF)
うち、下記プログラムに参加
- 中国食品添加物行業及び法規、標準の現況紹介/中国食品添加剤和配料協会 副理事長 薛 毅
- コーデックス食品添加物部会(CCFA)の役割と歴史/CCFA 元議長 陳 君石(Junshi Chen)
【2】中国調味料新興市場及び需要/中国農業農村部農業貿易センター
時間は計3時間ほどです。
こちらは有料プログラム(事前申込み:4000円)なので、早めに行ってスクリーンが見えやすい位置を確保。セミナー会場は黒幕で囲まれており、外からは見えなくなっています。
展示会にはこのようなセミナー会場が6つあります。
今回の日中韓食品添加物フォーラムでは、中国の国家基準である「食品添加剤使用衛生基準」の改訂に関する話、新品種の管理方法などが中心。
中国語で話をされていたのですが、一文ごとに通訳を挟みますので、その時間でノートへの書き込みもたくさんできます。こちらのフォーラム、内容も充実していて大変勉強になりました。
また、中国調味料の市場に関しては、「中国市場全体の販売量は低下しているが、販売額は大きく増加」との報告を受けました。特に「複合調味料」の伸びが著しく(単体調味料は苦戦)、海外メーカー製品が拡大。
その背景には、家庭で料理をしなくなった(特に中国の若者はその傾向が強い)、デリバリー・軽食が浸透するなど、生活スタイルの変化が大きく影響しています。
ちなみに、中国食品産業専門家の分析によって、中国国内の調味料市場は、2028年には16兆円にまで拡大すると予測されています。うち、海外製品が半数を占める見込みです。
14:00~16:00 ブース訪問 第3弾
昨日は中国企業の全体像を見たところで終わってしまっていました。
今日は、日本企業のブースにも立ち寄ること、食品素材以外のブースにも行くことを意識してブースを訪問。合わせて、昨日気になっていた素材をもう一度見に行き、お話を伺います。
ブースをまわっていて思ったこと…
トレンドとして、酵素、天然、高齢化(嚥下)などのキーワードは市場に出回っている商品からも感じ取れるのですが、意外とよく見るなと思ったのが「緑色のもの」です。具体的に言うと、「茶葉」や「海藻」ですね。
・テアフラビンパウダー/横山食品㈱

産学官連携で生まれた特許製法により作られた茶葉発酵茶を、濾過濃縮スプレードライで乾燥した発酵茶。ポリフェノールが豊富なのに苦味がない。(実際に試飲したら、本当に苦くなかったです)
・ユーグレナKishu株/㈱ビオラボ

こちらの企業、少し前に食品専門誌のニュースに載っていて「おお!あの企業か!」と感動してしまいました。「ユーグレナ」という名はもう浸透していますが、和名は「ミドリムシ」、微細藻類の一種です。
食品と開発 配信ニュースより
そして、昨日アスタリール社のセミナーで聞いた「アスタキサンチン」も、原料は「ヘマトコッカス藻」です。

こういった発見ができるのは、原料・素材の展示会ならではですね。
加工度の高い一般食品(私たちが普段手に取る商品)では、なかなか前に出てこないので。
16:00~17:00 最後にひと回り
・書籍の購入
・海外進出相談ブースで、中国関連の動向などをヒアリング
・その他 学会などの情報収集


最後の最後まで堪能して、2日間の展示会デーが無事終了!
づーがーれーだー!!
足が……もう……
でも、本当に行ってよかったです!!
帰りに何か美味しいものを買って帰ろうと思っていたのですが、もういち早く家に帰りたかったので、どこにも立ち寄らず即帰りしました(笑)
こちらの展示会、来年(2020年度)の開催日も決定しています。
【Ifia JAPAN 2020】
開催予定:2020年4月22日(水)~24日(金)
場所:東京ビッグサイト 青海展示棟(今回と同じ)
あと、中国で開催される大きな展示会(食品関連)はこちら 。
第19届广州国际食品展暨进口食品展览会(2019/06/26-28@広州)
第23届2019上海国际食品饮料及餐饮设备展览会(2019/11/12-14 @上海)
第4届中国国际食品素材博览会(2019/11/22-24 @南京)※公式HPまだアップされていません
2日目の収穫
・食品添加物に関する法律の整備状況、発展状況等、日中を比較しながら知識を得ることができた
・中国調味料市場の動向が、具体的数値を通して知ることができた(やはり数字を交えて話をしてもらうと具体的イメージがわきやすい)
・「原料・素材」という観点で、日本市場のキーワードを拾うことができた
・書籍が安く買えた
見つかった課題
・食品添加物について、「そもそもそれがどのようなものか」ということを、説明できる知識が乏しい
・中国関連の情報収集を優先したため、日本企業へ割く時間が短かった(特許保有企業も多数あったのに……少しもったいなかった)
・既に日本に取引先を持っている中国企業もあるが、「翻訳」という仕事軸で見た場合、それがどこまで日本の翻訳会社に落とし込まれているか見えなかった(こればっかりは実際に動いてとわからないか)
ifia JAPAN 2019に2日間に参加した感想
ひと言でいうと、収穫大です。
中国の食品素材メーカーがこれだけ集まっている展示会は、日本ではそうないのではないでしょうか。実際に話を聞くと、予想とは違った答えが聞けることもけっこうありました。
「日本は人口も減少するし、市場として正直なところどう感じているか?」という質問には、「気にしていない」と答える担当者がほとんどでした。
実際に、中国の調味料市場は「流通量」は減少しているものの、「金額ベース」ではしっかり伸びています。同じように、添加物・素材に関しても、日本への輸出商品は単価面でも貢献度が高い、この事実が各企業を後押ししているのではと感じました。
また、完成した商品が並べられている展示会には何度も参加したことがあるのですが、「原料・素材」の展示会は今回が初めてでした。
とにかく新鮮でした!面白かった!加工食品って、ひとつの完成品になるまでに膨大な数の素材が組み合わせれているのですが、それを分解した素材そのものが展示されているので、見えるもの、浮かんでくるキーワードがまた違いますよね。
また、ブースを訪問した際に各企業の担当者の方がとても丁寧に色々なことを教えてくださり、大変ありがかったたです。
こういう展示会って、正直なところ安くない予算もかかっているし、準備も骨折り作業だし、私のような「商売にならない職種」よりは、調達に直結する来場者を相手にした方が、当たり前ですがメリットがあるのです。既存顧客との関係深掘りや、新規顧客との接点拡大が展示会に参加するメーカーが求める「収穫物」なので。
そのため、お話を伺う前はひと言お断りをいれつつ質問するようにしていたのですが、皆さんすごく丁寧に説明してくださり、感謝の気持ちでいっぱいです。いつか何かのかたちで、日中の食品企業、食品業界にしっかり貢献していきたいと強く感じました。
想像以上に大きなものを得た2日間でした。課題もたくさん見つかったことだし。。。学習計画に落とし込まねば。
以上、長くなりましたが、ifia JAPAN 2019のレポートでした!
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
お疲れ様でした!!

※補足※
展示会中とても面白いことに気が付いたので、別の記事でアップします