読んだ明細書は、大枠の内容を一覧表にまとめています。自作の一覧表ですが、皆さんも同じようなもので管理されているのではないでしょうか。私の方法をシェアさせていただきます。

~記入項目~
①閲覧日
②中国で出願されているか
③公開番号
④公開日
⑤出願者
⑥特許名(発明の名称)
⑦PDFページ数
⑧要約(どんな特許か)
⑨課題
⑩解決法(少し具体的に)
⑪キーワード
⑫身近なもの・経験したもの
⑧~⑫は、できるだけ自分の言葉で書くようにしています。幼稚な表現もたまに登場しますが私だけしか見ないですし、難しい言葉を使っても自分がわかっていなければ全く意味がないと思ったからです。
明細書を生活の一部に
最初の5件ぐらいまでは、けっこうしんどかったです。慣れない表現、知らない言葉(今でも多数)、かかる時間……。知識の補強は大前提ですが、何事にも場数がいるとうシンプルな考えのもと、 とにかく明細書に「触れる」というところからスタートしました。
現在、明細書を読むペースは、1日1件を目標にしています。ただ、ガッチガチの義務にはせず、岡野の化学で「もう少しで理解でそう!」という流れがあれば、そちらを優先させることもあります。
昨年は、少し読んでは間が空き、また少し読んでは後回しになり……といった状況でした。現在は机の右側に「未読明細書ボックス」があり、学習に関連した特許やふとした思いで読みたくなった特許をストックしています。順番にはこだわらず、先に読むものもあります。
現時点で読み終えた明細書は18件、うち10件が食品関連です。全体数はまだまだ少ないですね。
毎回時間をかけてノートにまとめたり、用語を詳しく調べたりということはしていません。しかし、ただ読み終えるだけでは記憶から消えていくだけですので、一覧にて記録しています。これを始めたのは10件ほど読み終えた後でした。(最初からやっておけばよかったです……)
明細書を読む時間
基本的には移動時間や待ち時間など、外で読むことが多いです。外出しなかった日は、夕方か、寝る前が多いです。最近は寝る前に1件読んでいます。
ただ、「これたぶんコンビニで売っているあの商品に使われているな。あの商品はどうだろう、あとあの商品は……」と考えを巡らせてしまい、寝付けないこともあったので、読む時間を変えようかな(笑)
一覧で記憶するメリット
1、アウトプットすることで、「どんな特許だったか」が整理できる
2、理解できた部分とできなかった部分が明確になる
3、共通項が見える(ときがある)
4、数が増えていくので、嬉しい
1と2はどの勉強でも共通ですね。3に関しては、一覧表で管理を始めてから気が付きました。
例えば、食品分野に関して。数件、全く異なる成果物を生み出す特許を読んだときに見えたキーワード、それは「健康面」。同様の技術や素材は既に開発されているのですが、「その素材は健康面で好ましくなかった」という表現が度々見受けられます。
食品は口に入るものなので、「健康」「安全」は永遠のテーマ。これは食品メーカーで働いているときも重々感じていたのですが、明細書を読み実際にキーワードをまとめると、この切り口で価値を具現化している技術(明細書)は想像していたよりも多いなと感じました。
4に関しては、やはり可視化の力ですね。少しずつでも増えていくのが嬉しいです。
一覧表での記録付け、まだされたことがない方がいらっしゃいましたら、是非試してみてくださいね。