学習時間:7.5時間
実ジョブ:1時間
(3/21:3h、3/22:4.5h)
<視聴ビデオ>
3481_納期前の納品について
3482_翻訳者の副業を考える
3483_感情類語辞典
3479_灰皿特許を読む
<その他>
出版セミナーの復習、まとめ
明細書1件(日本語:化学+機械)
読書 100万人の金属学
目次
出版企画セミナーに参加してきました
土曜日は某出版企画セミナーに参加してきました。
有料のセミナーですが、管理人さんに「早めに行くのがよいよ」とアドバイスをいただき、その日に申し込みました。(2カ月ほど前です)
簡単にレビューします。
セミナー内容
セミナーは半日(6時間)。少人数であり、講師の話をただ聞くだけでなく、参加者の発表・ディスカッションが数回あり、インプットとアウトプットが組み合わさった内容でした。
ゴールは、「自分の書籍を『商業出版』するために、企画書がまとまった状態」
このゴールに向かって、実際のワークを通じて自分のコンテンツを企画書に落とし込んでいきます。
ステップはざっくりこんな感じです。
- 出版業界の全体像・編集者の事情などを講義形式で
- 自分の棚卸し
- コンテンツの明確化
- 自分が言いたいことを客観的に分析する
- プロフィールの役割を知る・つくる
- ペアでミニ商談
- 最後に発表
出版社・編集者側の視点で書籍出版を考える、「商品」としての活用方法を予め考える、出版を通じて実現したい状態を考える。こういった視点は出版業界の仕組みや出版の事例を具体的に聞いて初めて明確になるものです。その点に関しては「業界人」というプロから指導を受ける重要性を感じることができるセミナーでした。
収穫
収穫は主に3点あります。
点と点が線になった
セミナーに参加する方は、自分のコンテンツが明確になっている方と、少し整理が必要な方とに分かれます。私は前者です。これは普段から講座で言われていることであり、ブログ発信など「下準備」を普段からしていたこともあり、自分のコンテンツや「言いたいこと」は明確になっていました。
3~4つのアイデアの中から、1つを選んでそれを題材にしました。
ストーリーやターゲット、自分のやりたいことや他社への貢献など、今まで「Kindleノート」に書き溜めてきたので、点は多数打っている状態でした。が、数だけ増えてうまく整理できていない部分もありました。
今回のセミナーでは点と点をつなぐ線がはっきりと浮き出てきたのがわかりました。かつ「このつなぎ方がよい」という方法を教えていただき、コンテンツとコンテンツを結ぶ線だけでなく、コンテンツと自分とを結ぶ線も明確なものになりました。
他のカテゴリにも生かせる
企画書を書くにあたってコアとなるのは「オリジナル性」です。差別化するために「自分が出したい書籍はどこが違うのか」というオリジナル性をつめていきます。
そして、書籍のコンセプトや内容をつめるだけでなく、それを説得力あるものにするプロフィールの設定方法や、出版の「先」を見据えた組み立てなど、「自分のコンテンツをどう生かしていくか」「何のためのツールなのか」を明確にしていく時間も長めに設定されていました。
この時間で整理できたことは、結局のところ、出版「以外」の局面でも役立ちます。要は、そのコンテンツの目的や(双方の)利益を考えながら発信する内容に意味を持たせる、ということです。
これは、書籍だけでなくブログやYouTubeにも応用できる考え方です。
参加者の世界観が多彩で刺激を受ける
上の2つがセミナー講師から得るものだとすれば、最後の1つは他の参加者から得るものです。
参加された方はご自身で商売をされている方がほとんどです。トレーナーのような「教える立場」の方から、子育て支援の団体で代表をされている方まで。
基本的にその方の「経験」を基にしてコンテンツが組み立てられていくのですが、一言で言うと「多種多様」です。
「こんな世界があるんだー」
「こんな経験をされているんだー」
と興味津々で聞いておりました。
面白いコンテンツをお持ちだな!と素直に感じるのですが、実際その方からしたらそれを10年以上続けてこられて、ある種の「慣れ」があるのかななんて思った瞬間がありました。
要は、自分にとってはそれほどのことでもないと思っている経験や考えも、実はすごいことだったりする。オリジナル性にあふれるものだったりする。そう感じました。
これもまさに「他者の発表を聞く」ということができる外部セミナーのメリットですね。
今回、コロナの影響で懇親会は中止となりましたが、ワーク中やセミナー前後の時間に色々なお話を聞くことができて、非常に貴重な一日となりました。
管理人さん、ご紹介いただきありがとうございました。
※提出した企画書をもとにフィードバック面談がありますので、次回はそちらに参加予定です
全体像で決めつけない
最後にひとつだけ感じたことを書きます。セミナーで学習する内容とは直接関係のない、別の気付きです。
出版業界の流れ、現状を学ぶパートがあったのですが、皆さんご存知のように本が売れないこの時代、出版点数は半減しています。電子書籍へのシフトもあり、紙媒体の書籍は市場全体がシュリンクし続けています。
ただ、その中で唯一伸びているカテゴリがあります。
どの分野の本だと思いますか?
正解は……
『子ども向けの教育書籍』
です。
少子化で世帯あたりの子どもにかける教育費が増加している、子どもにはデジタルを見せない、という背景があると、それも納得です。
ここで言いたいのは、全体像だけを見て全てを「マイナス」に判断するのは間違い、ということです。
紙の本は減っていますし、これから増えることはないでしょう。これは事実。しかし、その中のある部分に焦点を当てると、大きな流れの中で逆に向いている確かな流れがあり、そこに目を向けないのは大きなチャンスロスだということです。
出版業界の「子ども教育カテゴリ」の他にも同じような事例があります。
例えば、私の前職である食品業界。大手メーカーはだいたい海外への仕掛けを増やしています。理由は日本の人口減少。
単純に考えて、日本国内の胃袋が減少傾向なのですから、買上点数も減るのは当然。長期的に見ても増えることはないですよね。
しかし、そんな中でも「共働き世帯向け(時短含む)」「プレミアム系」はかなりわかりやすく、順調に伸びています。そして、大容量商品ではなく少量化の商品も目に見えて拡大しています。
「人口が減るのだから食品業界はもうだめだー」
そういって何も考えずに、何も見ずに、何も行動しないと、めちゃくちゃもったいないということです。
これは翻訳業界もそうですよね。
「AI翻訳が広がってきているので、翻訳者っていう職業はもうだめだー」
さて、どう判断して、どう行動するか。
もう目指すのやめますか?という話。
出版業界、食品業界、翻訳業界。考え方はどの業界も同じではないでしょうか。
そういった気付きもあった今回のセミナーでした。
以上、簡単ですがご報告になります。