特許明細書を自分で書いてみることで、その「型」と「リズム」を定着させ、発明の本質は何かという視点を磨くべく、今回は【明細書編】をアップします。
※【請求後編】はこちら
【学習方法】
・講座ビデオ:請求項シリーズとして特定のファイルをフォルダ分けしたもの
・書籍:化学とバイオテクノロジーの特許明細書の書き方読み方―
・アウトプット:Wordファイルおよび本ブログ
上記3点をトライアングルでまわす
使用している書籍はこちらです:化学とバイオテクノロジーの特許明細書の書き方読み方―
「ニンジンマリネ」で明細書を書いてみる

【発明の名称】
ニンジンマリネ及びその製造方法
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ニンジンを使用したおかずであって、前記ニンジンをオリーブオイル及びレモン果汁を使用して油分と酸味を付与したおかず。
【請求項2】
前記おかずが、常温で製造されることを特徴とする請求項1に記載のおかず。
【請求項3】
前記ニンジンが、スライサー又は包丁によって切断される工程を含むこと特徴とする請求項1又は2に記載のおかず。
【請求項4】
前記切断の工程によって、前記ニンジンの長さが5cm以内に調整されることを特徴とする請求項3に記載のおかず。
【請求項5】
前記切断の工程によって、前記ニンジンの幅が5mm以内に調整されることを特徴とする請求項3に記載のおかず。
【請求項6】
砂糖及び/又はハチミツによって甘味が付与されることを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載のおかず。
【請求項7】
前記おかずが、弁当のおかずに使用されることを特徴とする請求項1~6に記載のおかず。
【請求項8】
前記ニンジンを、オリーブオイル及びレモンで会えることを特徴とする請求項1~7に記載のおかずの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ニンジンのおかずに係り、特に、ニンジンを使用したマリネに関する。
【背景技術】
【0002】
ニンジンのおかずは、彩りが鮮やかな特徴を有することから夕食以外にも、朝食及び昼食のシーンにおいて活躍する。近年では、豊富な栄養素を含むことが知られるようになり、また比較的安価であることから家庭での購入量は著しく増加し、おかずとしての登場シーンも拡大している。特に、会社員の昼食摂取方法として用いられる弁当において採用された場合、弁当のおかずスペース全体の質が向上した錯覚をもたらし、摂取者である会社員の心理的幸福度に寄与するという特徴がある。
【0003】
しかし、朝の忙しい時間帯において、炒めものを含む火を使用するおかずを製造することは、製造者の負担につながるおそれがあり、更には、朝から大きな洗い物が増加するというような結果につながるおそれがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】○○○○○
【特許文献2】○○○○○
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、上記現状に鑑み、常温で製造可能なニンジンのおかず及びその製造方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、ニンジンをオリーブオイル及びレモンで和えることによって完成するニンジンマリネ及びその製造方法である。以下に本発明を詳述する。
【0007】
本発明者らは、ニンジンを使用したおかずにおいて、特定の原料を付与することにより常温でも製造可能であるおかずの存在を見出した。本発明者らは、更に鋭利検討の結果、オリーブオイル及びレモン果汁を付与すると、上記おかずが弁当に採用された場合においてもニンジン特有の彩りを保持したままであることを見出し、本発明を完成した。
【0008】
本発明は、原料であるニンジンをスライサー又は包丁で切断することにより、他の食品と接触率を高めることで、全体が均一な味覚を有するおかずを得ることができる。
※省略※
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、常温でオリーブオイル及びレモン果汁を和える方法により、弁当内に設置された場合においても鮮やかな彩りで摂取者の心理的満足度を高めるニンジンマリネ及びその製造方法を提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下に実施例を挙げて本発明の態様を更に詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例にのみ限定されるものではない。
【0022】
【実施例1】
ニンジン1本を水100mlで洗浄し、スライサー(100均ダイソー社製)で幅5mmに切断し、オリーブオイル15ml、レモン果汁15mlを添加し、23℃で10秒撹拌した。次いで、5分間放置し、味見をしたところ、ほどよい酸味を呈するニンジンマリネ200gが得られた。
【0023】
【比較例1】
ニンジン1本を水100mlで洗浄し、スライサー(100均ダイソー社製)で幅5mmに切断し、ごま油15ml、レモン果汁15mlを添加し、23℃で10秒撹拌した。次いで、5分間放置し、味見をしたところ、ごま油の味覚が強く、レモンの爽やかな酸味が消えていた。
【0024】
実施例及び比較例で得られたニンジンマリネについて、以下の方法により評価を行い、結果を表1に示した。
【0025】
【表1】
※省略※
【産業上の利用可能性】
【0026】
本発明によれば、ニンジンをオリーブオイル及びレモン果汁で和えることにより、常温で摂取される弁当にも利用可能なニンジンのおかずを提供することができる。
=====本日はここまでです。これからも週次の計画に落とし込んで、アウトプットしながらレベルを上げていきます。お付き合いいただき、ありがとうございました。