本日、トライアルに応募しました。講座を開始してから初めての応募となります。
言語は中国語です。
6月末までにトライアル応募をスタートさせようと決めたのは、5月中旬のこと。講座受講6カ月のレビューと今後のプランをブログにアップしたときに宣言していました。
CV作成に関することから応募する企業の選定に至るまで、具体的にやった項目を記録に残します。
目次
やったこと

翻訳会社のリスト化
まず一番最初にやったことは、翻訳会社のリスト化です。
といっても、前職は翻訳業界でもなんでもない私は、企業名も数社しか出てきません。(食品メーカーの企業名と特徴を100社挙げろと言われても難しくないのですが、この部分はやはり畑違いから入ると知識不足が明白ですね)
そのことはかなり前からわかっていたので、自分が知っている知識をもとにしたネット検索だけでは、選択肢を狭めてしまうだろうなと思っていました。
特に私は言語が中国語。英語とは違い母数も少ないので、候補の割り出しには少し違ったアプローチが必要です。違ったアプローチって、かける時間のことなのか、視点のことなのか。当然ながらこの段階で正解はわかりません。
わからないときは、とりあえず行動してみること。
こういうときに意外と役立つのが紙媒体。
翻訳辞典(アルク)の後半に翻訳会社と募集要項が多数掲載されています。今回はまずそこから広げることにしました。
具体的にやったこと
①1週目:言語に「中国語」がある企業をチェック
②2週目:分野に「特許」がある企業をチェック
③3周目:分野に「食品」がある企業をチェック
⇒②・③どちらかが欠けていてもリストには入れる
⇒①が欠けている企業はリストに入れない
これで、リストに入れる企業が決定します。明らかに英語のみの企業を外すことでかなりの数が減りますが、最初にこの作業をすることで無駄な応募を避けることができます。
このやり方、言語が英語の場合は膨大な数になるので、リスト化するならもう一段階ブレイクダウンして数を絞った状態の方がよいかもしれません。(例えば「特許」と記載があるところだけなど)
中国語がある企業は全部で97社でした。これをExcelに落とし込みます。
項目は、企業名・本社所在地(訪問の目安に)・URL・主な分野・主な文書・特許有無・食品有無・現時点での募集状況・チェッカー募集有無・条件(CATツール・経験年数等)・翻訳サンプル必須か・単価情報(クライアント向け単価を参考)・その他。

時間をかけてこまか~くやるという趣旨ではなく、簡単にざっくり把握するという感じです。目的は可視化して比較できる自分専用ツールを作ること。
以前はブックマークにボンボン放り込んでいただけで、情報が全く整理できていませんでした。
再度書きますが、労力をかけるべきは「リスト化の作業」ではなく、「それを使って考える作業」の部分です。なのでこのリスト化は勉強の合間の頭リフレッシュ作業として、週に1~2時間程度ちょくちょくやっていました。
※もし紙媒体からリスト化をされる予定でしたら、気分転換がてら早めに開始するのがよいかと思います。私は4月中旬に開始して、リストが完成したのは5月末でした。
企業名を検索してURLをコピペすると同時に、募集状況をさっと確認して、第一印象とともにコメントをつけていきました。
上記作業でリスト化した企業に、個人的にブックマークしていた企業や受講生から教えていただいた企業を追加して、オリジナルリスト完成です。
翻訳会社って、1年や2年でそんなにコロコロ変わったりしません。このExcelは今後の新規開拓のときなどにも役立つので、自分用データベースとして大事に保存。一回作っておくと後が楽です。
余談ですが、何十社とHPを見ていているとそこから受ける印象にかなりの差があることがわかります。ニュースリリースなどの情報発信が3年ほど前の企業は「大丈夫かな……」と心配になったり。放置されているサイトの信頼度はどうしても下がってしまうこと。それをこの作業を通して実感できたことは、ブログを持つ人間としても勉強になりました。
応募候補の選定
リスト化が終わったら、選定作業に入ります。これは6月頭から始めました。
中国語案件も多そう!特許もバリバリやっている!単価も明らかに高そう!こんな企業でも「経験年数5年以上」なんてかっちり書かれていたら、躊躇してしまうのが本音です……。また、「本命としてもっと実力をつけたあとに挑戦したい企業」というのもなんとなく出てきます。
逆に「未経験可」「経験年数1年」だと精神的にもハードルが下がりますし、「まずはチャンスをつかむ」という目的から考えると、私のレベルの選手が選ぶべき順番というのが見えてきます。
上記の観点+自分がやっていきたい分野(自分の経歴をアピールできる分野)を軸に、20社ほど選びました。
選んだ後に応募の順番を決めます。もちろん1~20までかっちり決めるのではなく、①最初にトライ組②準本命③本命に分けるような感じです。
そして、①~③それぞれに期限を設定しました。
大体の割合は、最初にトライ組が半数で、残りの半数を準本命と本命に分けている感じです。
最初に応募する企業を研究
今までは森をざっくりつくって、その中から林に分けて……という作業でした。次は木を1本1本見ていきます。
「最初にトライ組」から、まず応募する3企業を選びました。この段階では各企業あまり差がない状況なので、正直なところ少しでも「チャンスまでのハードルが低い」企業から選んでいます。まずは合格して経験を積むという大きな目的がありますので。
まず1社じゃないの?と思う方もいると思いますが、個人的な考えで同時に3社選びました。その理由は、予め2社以上選んでおくと、応募後何の反応もなかった(もしくは落ちた)ときに「2社目はここ!」とすぐ次の行動に移れるからです。
もし落ちた後に次を選ぶとなると、自信がなくなっているマインドだったり、焦っていたり、何かしら悪影響を及ぼす可能性もありますので。自分の性格に対するプチリスクヘッジです。ハイ。
企業のHPを見て、主力分野や求める翻訳者像を研究します。専用ノートを作成し、情報を切り貼りしていきます。
ノートに整理する目的は、その企業が何を求めているのか、自分と重なる部分は何なのか、自分はどこにお役立ちできるのか(そういう風に見せるのか)を考える癖をつけるためです。
HPの情報からその企業が求めていることを見抜く練習をする。HPで全てがわかるというものでもないですが、そこを見つけにいこうとしないと、自分なりの仮説が立てられません。
ですので、ノート作成は情報を整理するだけでなく、自分とどう結びつけるのか、どういうストーリーを描くのか、ここを考えることも同時進行します。
正直、ここまで時間をかけてやらなくてもいいのかも……と思わなくもなかったですが、最初にこのステップをふまないと、後から検証もできず、へたすればずっとハズレの無駄行動を続けることにもなりかねないと思い、少し時間をかけて考えていきました。
というか、こういうのをやるのは大学生の就活以来です。意外と難しいですし、頭を使います。もちろんひとつひとつが真剣勝負なので、慣れないうちは特に時間をかけるべきところだと判断しました。
CVカスタマイズ
講座受講1カ月目に作成したマスタCVをカスタマイズしていきます。
ノートに作成したストーリーと照らし合わせて、専門分野や翻訳実績に修正を加えていきます。
今回の企業は写真付き履歴書とCVをメールで送付することで応募となります。履歴書の自己アピール欄も、応募企業に合わせカスタマイズ。
CVと履歴書は昨日の午前中に無事完成。管理人さんに送付……のつもりで、一旦自分のアドレスに送ってアルバイトに行きました。数時間後に戻ってきてメールを確認。クリアになった頭でメール本文や添付ファイルを再チェックしました。
管理人さんになったつもりで、受け取ったファイルを印刷して再度確認。さっと見直しをして今日中に管理人さんに送るぞ!と意気込んでいる自分に、違う自分が声をかけます。「あんた絶対どこか間違えているよ」と。。。
そしたら……ありました。あれだけ確認したのに、一カ所間違いが。
辞書の名称部分、「ロゴヴィスタ」が「ロゴウィスタ」になっているではありませんか。ロゴウィスタって何……どうやったら濁点が抜けるわけ…… うなだれながらファイルを修正。
CVの見直し、どうしても「専門分野」や「経歴」などに目が行ってしまい、辞書項目などの部分は自分でも気が付かないうちに「軽めの見直し」になっていることがよくわかりました。
本番前にそれに気付けてよかったです。
管理人さんに送付した時間は遅かったにも関わらず、本日早朝にはすでに返信をくださり、その速さにまたもや驚かされました。こんなにたくさんの動画を発信されている中でも早急にご対応いただき、本当にありがとうございます。
頂いたアドバイスをもとに再度修正。送付書類が完成しました。
本日は6月の最終営業日。午前中は何かとバタバタしていることを想定して、午後にCVを送付しました。
初めてのCV送付が無事に完了。少し細かい内容も記載しましたが、これからトライアル応募を予定されている方の参考になれば嬉しいです。
感じたこと

HPを見ただけで全てを成功させようとするな
リスト作成時から最初に応募する企業の研究まで、HPを何社も見ました。とくに具体的企業に絞ったあとは、内容をさらに読み込んで、自分なりに解釈していきました。時間もかけました。
できるだけのことはやる必要があります。しかしながら、HPから全てがわかるわけない、これも事実です。大切なのは見える範囲の情報を全て吸い上げようと真剣に見に行く姿勢、そしてそれを基に必死に考えるステップだと思います。
そこで見えていることが全体の何割か、ましてやそれが当たっているのかなんて誰にもわかりません。(回数を重ねると感じ取れるものは変わると思いますが)
自己ベストでやって、あとは行動する。最初から全てが見えることはないということをいい意味で理解して、まずは前に進めることが大事だと感じました。
添削してもらうこと≠指導を受けること
管理人さんにCVを送付したとき、私はどこかで「変なところがあれば添削してください」という学生のようなマインドがありました。きっと、失敗したくない、ヘタこきたくないという弱気な部分を払拭できていなかったのですね。
メールのやり取りを通して「私、添削センセーに質問するようなことを書いてしまったな」と後から気が付き、反省しました。自分が持っていたマインドが恥ずかしかったです。
作成したCVに関しては、受け手が勘違いしそうな部分はご指摘いただき、全体の考え方に対するアドバイスを頂きました。そして、その後はもう一度HPを熟読し確認するポイントを教えていただきました。
そこで気付いたこと。
私はまたどこかで「正解」を求めていたなと感じました。でも、CVに正解なんてなく、100点の回答例なんてのももちろんなく、そもそもそういうものではないということ。
他の翻訳講座ではCV添削講座みたいなのもあるのかな?行ったことがないのでわからないですが、それを求めるのであれば大学生の就活センターのように応募のたびに管理人さんに提出しなければならないですよね。
でもそれ、明らかに違いますよね。
相手(翻訳会社とその先のクライアント)を徹底的に見に行くこと、そして自分がなぜそこと結びつくのかをCVで表現すること。この2点が自分でできるようになる。これが今後私が身に付けていかなければいけない力です。少なくとも講座期間終了までに。
CV全体の構成や内容に対するヒントは今回改めて教えて頂いたので、今後はこれをベースに自分の頭で考えアレンジしていきます。
どうにもこうにも箸にも棒にもかからずCVに問題がありそうなのであれば、その時点でまたご相談させていただくつもりです。が、まずは自分でトライ&エラーをくり返すのみ!
まとめ
- 翻訳会社のオリジナルリストを作成すると後から選定が楽(中国語の場合)
- リストの作成は時間がかかるので、早めに始めて隙間時間に
- 最初から正解なんてわからないので、仮説を立てたらとにかく行動
最後に(自分へ)
トライアル応募はスタートラインに立つために電車に乗って会場に行く段階。行った先にどんな強敵がいるのかわからない、走らせてくれるのかもわからない、そもそも会場にたどり着けるのかすらわからない。
「これが最短ルートかな」「他のルートに比べて時間ロスってないかな」と細かいことを気にしてうだうだしているより、一生懸命考えた後はまず電車に乗ること!間違っていたら気付いた時点でルート修正すりゃいいし、ミスって変な快速に乗ってしまってえらい遠くにいっても泣きながら戻ってくりゃいい話。そしてまた電車に乗る!
頑張れ、私!!